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「キジハタ」を育てる

キジハタの種苗生産は、親魚養成・採卵・稚魚の飼育・中間育成という手順で行います。

それぞれの手順について写真を使って説明します。


(親魚養成)
種苗生産に使う親のキジハタは大阪湾に生息している天然の魚を集めてきて当センターで飼育しています。
性転換する魚ですので産卵前に雄雌を確認し、雄:雌=1:2になるように産卵用の水槽に収容します。

(採卵1)
水温が22℃以上で産卵します。
キジハタの卵は一粒ずつ離れて水に浮かぶので、排水口にネットを設置すると 排水とともに流れてきた卵がネットにたまっています。
物理的な刺激に弱いので他の魚よりも大きな採卵ネットを使用します。

(採卵2)
採卵槽に集まった卵を集め、水をはった30リットルの円形水槽に収容します。それを手でかき回してしばらくすると、 浮いた卵と沈んだ卵に分かれます。
沈んだ卵はほとんどが死んでいるので取り除き、浮いた卵だけを種苗生産用の飼育水槽に収容します。

(仔魚の飼育1)
100tの大型の水槽を使用します。
物理的な刺激に弱いので最低限の通気量で、仔魚が沈まないように水を循環させます。
また、環境の変化にも弱いので10日目までは海水を交換することなく飼育します。

(仔魚の飼育2)
孵化後 時間で初めの餌を食べはじめ、時間以内に食べることが出来ないと死んでしまいます。
小型のワムシを与えますが、眼の悪い仔魚が餌を見つけることが出来るように水槽は明るく、 また、夜中は照明をつけます。

(稚魚の飼育1)
18日目からは配合餌料、20日目からはアルテミアを与えます。

(稚魚の飼育2)
30日目以降は成長差が大きくなり共食いが激しくなります。

(取り揚げ)
飼育を開始して40日、大きさが全長20から30mmになると、飼育水槽から稚魚を取り揚げます。

(中間育成)
取り揚げた魚はサイズの選別を行い、小割網で放流サイズ(全長100ミリ)になるまで育てます。

(取揚げ、積み込み)
放流サイズまで育った魚を取揚げてタンクに収容し放流場所まで運びます。その際、直接活魚水槽に入れずに、まず篭 に入れてから収容します。こうすることでより多くの魚を運ぶことができます。

(放流)
篭の蓋を開け直接海に放流します。



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